≫ 介護食の種類
病院や介護施設では、高齢者の健康状態や嚥下機能に合わせた介護食を提供しています。同じ介護食でも細かく種類分けされているので、種類別の特徴をご紹介いたします。
常食
特別に手を加えていない普通の食事を常食といいます。介護施設によっては一般食と呼んでいる所もあります。
一人で食事ができ、嚥下機能も問題ない方は常食を食べます。基本的に主食は通常のご飯ですが、食べる人によってはお粥になることもあります。介護食は常食を基本とし、具材を刻んだりミキサーにかけたりして食事の形態を変えています。
キザミ食
キザミ食とは、具材を包丁で小さく切った食事のことです。主に噛む力が弱くなっている方へ提供します。
柔らかい麺や汁気のある煮物などは細かく刻むだけで問題ありませんが、フライなどの水分が少なくて固い食べ物は細かく刻むだけだと逆に食べにくくなってしまいます。そういった場合は出汁を加えて水分を含ませ、口の中でまとまりやすい状態に加工します。
軟菜食
舌ですり潰せるまで柔らかく煮込んだ食事を軟菜食といいます。せんべいなどの固い食べ物が食べられない方へ提供する食事です。人参や大根などは時間をかけて煮込むだけで柔らかくなりますが、ごぼうやきのこ類は煮込んでも柔らかくならないので、ペースト状やゼリー寄せにするなどの工夫をします。
ミキサー食
ミキサーを使ってペースト状にしたものをミキサー食といいます。嚥下障害がある方に向けた介護食です。
嚥下障害がある方は小さな粒があるだけでもむせてしまうので、噛まずに飲み込める状態にしなければなりません。また、飲み込みやすくするためにとろみをつけることも大切なポイントです。